前回の貴族令嬢

庶民の食事に触れる貴族令嬢「立ち飲み屋…？立ち食いなんて庶民は下品ですわ」

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令嬢は十万円を待ち焦がれていた

貴族令嬢「ひさびさに昼に仕事が終わってゆっくりできますわ」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

貴族令嬢「富士そばはお安くのめて締めにそばも頼めるから便利ですわねぇ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

店員「はいエビ天とかき揚げの台抜き、あと板わさできましたよお客さん！」

貴族令嬢「あ、はいはい私です私です」ｽﾀｽﾀ

貴族令嬢「台抜きとは天ぷらそばなどからそばを抜いたものの意ですわ。ようはそばつゆに浸った種物なんですけれど、これが蕎麦屋のみの定番ですの」

貴族令嬢「七味を降って」ﾊﾟｯﾊﾟｯ

貴族令嬢「汁につけたての揚げたてかき揚げをほおばる」ｻﾞｷｭ

貴族令嬢「そこを角ハイでやっつける！」ｸﾞﾋﾞｰ

貴族令嬢「これこれこれですわ！」

貴族(常連)

貴族令嬢「続いてエビ天…！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

貴族令嬢「この地上でエビを揚げたものが美味でないはずがない…！　約束された勝利…！」

貴族令嬢「追って角ハイ…」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

貴族令嬢「そして蕎麦屋呑みの定番板わさ先輩…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

貴族令嬢「道端に咲くタンポポのような癒やしだわ…」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

貴族令嬢「富士そばは店舗ごとの独自メニューが多く、しばらく前話題になったポテトそばなどが有名ですわね」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞｽﾀｽﾀ

貴族令嬢「かくいう私もポテトそばのジャンキー路線、嫌いではないのですわ」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ

貴族令嬢「角ハイっと」ﾋﾟｯ

店員「ハイ角ハイ一丁」

貴族令嬢「店の入りやすさも素敵ですわ」

貴族令嬢「特にまだ十万円が来ない私には…」

勢いすき

貴族令嬢の皮を被ったおっさんすき

貴族令嬢「ですがもうそろそろ十万円は入るはず…諦めずに忍耐を続けるのですわ」

貴族令嬢「『けして諦めなければ、不可能もピンチも必ず突破できる』、そう言ってましたわよね、叔父様」

貴族令嬢「営業中に風俗行ったのがバレて奥さんに実家に帰られたけど土下座で離婚回避できた叔父様…」

低俗で草

貴族令嬢「さて、そろそろ締めを考えませんと」

貴族令嬢「蕎麦屋で締めにそばは当たり前ですが、富士そばは煮干しラーメンもなかなかの味ですわ」

貴族令嬢「そばかラーメンか、酒飲みらしくさっぱりと済ませたいまのてますわね」ｽﾀｽﾀ

貴族令嬢「えーと、ラーメンラーメン…？」ﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ

貴族令嬢「これは…」

貴族令嬢「……」

貴族令嬢「えい」ﾋﾟｯ

けっこうセオリー組めてて草

貴族令嬢「…なぜ私はこれを買ってしまったのでしょうか」

貴族令嬢「しかし指が勝手に動いてしまった…運命に逆らわず生きろと神がおっしゃっているのかしら」　

貴族令嬢「出会いとは時に理不尽なものなのですわね」

貴族令嬢「しかしそれさえも甘受してみせるわ…」

店員「はーいカツ丼カレーのお客さん！できましたよ！」

貴族令嬢「はいはい行きます行きます」　

ゆで太郎派でしばらく富士そば行ってへんけど、今そんな事なってんのか

貴族令嬢「カツ丼カレー…カツ丼にカレーをかけた代物ですわよね…どうみても」

貴族令嬢「なんなんでしょうこの『バカの考えた最強のご馳走』みたいな代物は…」

貴族令嬢「味は…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

貴族令嬢「ストロングなデヴの味がしますわねぇ！そりゃそうですわ！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

貴族令嬢「カロリーはうまいということを脳に深く刻み込むようなお味！　嫌いじゃなくてよ！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

貴族令嬢「ふぅー…胃袋にルネッサンスが起きましたわ…」ｶﾗﾝｯ



店員「ありがとうございましたー」

貴族令嬢「思わぬ野生のデヴ食との遭遇…反省はあれど悔いはありませんわ…煮干しラーメンは次にしましょう」

貴族令嬢「た～ての糸はあなたぁ～よ～この糸は私ぃ～♪」ｽﾀｽﾀ


　終わり

いいね。
次は千ベロ立ち飲みあたりか？

小諸そばやぞ?

小諸の鴨南蛮そばすき、でも鴨肉くさい

貴族令嬢「私の経験上、一番旨い立ち食いそば屋を決めようとすると死人がでかねないのですわ」

おもろい
前回のも読んでこよう

前回の貴族令嬢を辿れるだけ辿ってなろうもさわりだけ読んでもうたわ
夕方起きてまた夜勤やさかい今日はもう寝るやで